赤ちゃんのおむつ替えやおむつ交換は清潔が大切
赤ちゃんの肌を清潔に保つだけでなく、健康状態がチェックでき、コミュニケーションの機会でもあるオムツ交換、ケアのポイントをご紹介します。
オムツ交換を、安全に、清潔に行うために必要な準備と配慮についてふれておきましょう。
保育参加でおむつ交換を一緒にしてみるのもよいですね。
オムツ交換の環境づくり
一定の場所で安全に
専用にベッドやマットを用意し、換気しやすく、すぐに手を洗える場所にオムツ交換コーナーを設けましょう。
マットの上には、防水シートとバスタオルを重ねます。汚れるたびにタオルを取り替え、シートを拭いて消毒をしましょう。
ベッドの場合は柵をつけ、転落防止に気をつけましょう。床の場合はほかの赤ちゃんが入ってこないよう、仕切りを設けます。
いつも決まった場所でオムツ交換をすることで、「ここはお尻がきれいになる場所」と、赤ちゃんが感じるようになります。
清潔さを保つ
オムツ交換前後は石鹸で手を洗います。
固形の便はトイレに流し、紙オムツは汚れた面を内側にして丸め、ふたつきの専用ゴミ箱に捨てましょう。
貸し布オムツは各自治体の指定した方法で処分をします。ゴミ箱は赤ちゃんの手が届かないところに置き、いっぱいになる前に片付けます。
ノロウイルス、ロタウイルスなどの感染症発生情報に気をつけましょう。
感染症について
赤ちゃんが感染症胃腸炎になると、ウイルスや細菌は便に排出されるので、使用済みオムツはビニール袋に入れて口を縛り、ゴミ箱へ。タオルなどは塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム入り)で消毒し、手は石けんで洗い、消毒用エタノールで消毒します。
病原菌によって消毒方法が異なるので、自治体担当窓口や保健所などに対応策を確認しましょう。
オムツを交換するときのポイント
肌の状態をチェック
オムツのなかの赤ちゃんの肌は、かぶれたり、あせもができたりしがちです。
肌が赤くなっていないか、ただれていないか、また、拭くとこに痛がらないかをチェックします。強くこすらず、やさしく拭いて乾かし、清潔にしましょう。
男の子の陰囊やその周りも拭き、女の子は前から後ろに向かって拭きます。市販のお尻拭きシートは刺激が強いこともあるので、お湯でぬらしたガーゼなどを使用してもよいでしょう。
汚れがひどいときは、シャワーなどでお尻を洗います。
かぶれが治りにくいとき、赤みが強いときなどは病院の受診が必要な場合もあるので、保護者に伝えましょう。
便をよくみて、健康状態をチェック
便は、赤ちゃんの健康状態を判断する目安になります。
便の色や形はさまざまで、月齢の低い赤ちゃんの場合、ゆるい便が何回もでる場合があります。下痢かどうか心配になりますが、機嫌やミルクの飲み具合、食欲を見て、いつもどおりであれば安心してよいでしょう。
黄・緑・茶色の便は問題ありませんが、白や黒色の便は病気の疑いもあるので、要注意です。赤いイチゴジャム状の便は腸重積症の可能性があるので、すぐに病院へ。
スキンシップを大切に
赤ちゃんは、保育者を「お尻をきれいにしてくれる人」だと感じています。
ですから、オムツ交換は、お互いの信頼関係を築くよい機会です。「いいうんち、でたね」「きれいになったら気持ちいいね」などと、言葉をかけたりあやしたりしながら優しく体にふれ、赤ちゃん一人ひとりと関わりをもつことを心がけましょう。
また、保育者の都合ではなく、赤ちゃん一人ひとりの排泄のようすに合わせたタイミングでオムツ交換をするようにします。
脚を強く引っ張ってオムツ交換をするのは危ないのでやめましょう。
足の裏や脇の下などをくすぐったり、おなかを優しくさすったりしてもよいでしょう。
オムツを交換するときに、じっとしていない赤ちゃんはどうする?
何かで赤ちゃんの気をそらせている間にオムツを替える方法が有効です。
赤ちゃんによって興味の対象が違うので、いろいろと試してみましょう。
ハンカチっやタオルを持たせる、おもちゃをもたせる、いないいないばあをする、おなかなどをマッサージする、など。
また、ハイハイをするようになった赤ちゃんには、すばやく替えられるパンツ型オムツを使うという方法もあります。
すぐに立ち上がって歩き出す赤ちゃんは、保育者が追いかけてくるのを喜んでいることも多いです。
その行動に頭を抱えるよりは、やりとりがお互いにとって大切だと考え、楽しみましょう。