乳幼児の自立の心を育てる第一歩?服の着せ方とは

乳幼児の自立の心を育てる第一歩?服の着せ方とは

赤ちゃんは自分で着替えて体温調整ができないため、気温や室温に応じて、こまめに着替えさせてあげることが大切です。

赤ちゃんは、大人よりも体温が高く、たくさんの汗をかきます。このため、必要以上に厚着をしてしまうと、汗による不快感できげんが悪くなったり、肌がかぶれたり、風邪をひきやすくなったりしてしまいます。

夏場は特に汗をかきやすいため、衣服は大人より1枚少な目を心がけましょう。また、こまめに子どもの背中に手を入れて、汗をかいていたらすぐに着替えさせてあげましょう。

一方、9月は残暑が厳しいものの、お彼岸をすぎると、朝と夕方は冷え込むことが多くなります。気温の差に対応できるよう、保護者には1枚はおるものを用意してもらうと安心です。

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乳児の着替えのポイント

むりやり手足を引っ張らない

赤ちゃんは関節や骨格が未熟なので、無理に引っ張らないように注意しましょう。

衣服は伸縮性のあるものを

伸縮性のあるもののほうが着替えさせやすく、赤ちゃんも動きやすいので、保護者と話し合ってみましょう。

赤ちゃんの状態をチェック

昼寝やミルクを飲んだ後などは大量に汗をかくこともあるので、子どもの背中に手を入れてチェックしましょう。また、くしゃみや鼻水があるときなど、ちょっとしたサインを見逃さず体温調整に役立てましょう。

毛布やマットの上で

赤ちゃんが不安にならないよう、着替えさせるときは冷たい床に寝かせず、毛布やマットの上で着替えさせるようにしましょう。

夏~初秋の季節はここもチェック

なるべく綿素材のものを

夏場はたくさんの汗をかきます。衣服は吸湿性のよい綿素材のものを用意してもらえるよう、保護者に話してみましょう。

紫外線対策も忘れずに

9月はまだ紫外線が強い時期です。外出時は長袖のものを着せるようにし、素肌をなるべく日にさらさないように注意しましょう。

 

よくある悩み

着替えるときに機嫌が悪くなって、着替えがなかなかできない

歌ったり、声かけをしたりして着替えが楽しくなるように演出してみましょう。また、保育者の手が冷たいと赤ちゃんも嫌がるので、手の温度にも気を配るとよいでしょう。

 

赤ちゃんにも暑がりや寒がりはありますか?

赤ちゃんによって、個人差はあるかと思いますが、はっきりしたことはよくわかっていないといわれています。その子の汗のかき具合をみながら、体質に応じて体温調整を、保育者がしてあげましょう。

衣服選びのヒント

日々成長し、歩行形態や活動範囲が変化する子どもの服選びは難しいですね。発達や安全面に配慮した衣服選びについて、保護者にわかりやすく伝えることが大切です。

くつはいつごろから用意すればいいのでしょう

子どもが立ち上がり、伝い歩きをするようになったら、家庭ではファーストシューズのような柔らかい素材のくつを履かせてもよいでしょう。しかし、園では歩行が安定してからくつを準備してもらうことを伝えます。

面ファスナーで着脱できる、スニーカータイプのくつを用意してもらいましょう。また、足首が固定されるブーツタイプのくつは、動きにくいので、さけてもらいます。

成長が早いため、大きめのくつを購入する保護者もいますが、脱げやすく、転ぶ危険があるため、ぴったりかややゆとりのある、子どもに合ったサイズを選んでもらうように話しましょう。

特に冬に多いのですが、ブーツタイプのものは脱ぎにくく、はきにくいので、やめてもらいましょう。

フードつきの服について

フードつきの服は、見た目がかわいらしく、さまざまな店舗で売られているため、購入する保護者が少なくありません。しかし、フードは友だちに引っ張られたり、突起に引っかかったりして首がしまる、転倒するなどの危険があります。

また、服についているスパンコールやスタッズ、髪をとめるピンも、ささったり誤飲するおそれがあります。危険が考えられる服は、園に着てこないように話しましょう。

つなぎタイプの服は、トイレの際に汚れることがあるので、座って排泄できるようになったら避けるのがよいでしょう。おなかが出ないかと心配する保護者もいますが、保育者が気づいたら上着を下の服に入れていることを伝え、心配を取り除きましょう。

「適着」で快適に。衣服の調整ができる子に

暑かったり寒かったり、気温の差が大きい季節は、薄着や厚着にこだわらず、子どもが心地よくすごせる「適着」を知ることが大切です。

そこ子にとって心地よい「適着」をこころがけましょう

朝夕の気温差が激しいこの時期は、子どもたちの服装に頭を悩ますことが多いものです。よく「子どもは大人より体温が高め」といいますが、だからといって寒がりの子に薄着をさせ体を冷やしてしまっては、かぜを引く原因にもなりかねません。

子どもがいつも元気でいるためには、その子にとって心地よい衣服を身につける「適着」という考えが大切です。暑さや寒さに応じたその子なりの「適着替」の心地よさが実感できると、子どもは成長に伴い、自分自身で脱ぎ着できるようになります。

そのためにも、園では乳児のうちから気温やその子の体調に合わせて、保育者がこまめに衣服を調整し、適着の気持ちよさを感じてもらうことが大切です。また、3歳ごろから、「今、暑くない?」なとと言葉かけをし、衣服の調整を考えるきっかけをつくると、就学までに自分で調整ができるようになっていきます。

成長に合わせた言葉かけで、自分を調整できる力を養う

「自分で衣服を調整できる力」を育むために、暑ければ脱ぐ、寒ければはおるなど、自分自身の心地よい温度を感じることが大切です。そのためにも、乳児のうちから年齢に合わせた言葉かけをしていきましょう。

0~1歳児

動きの少ない乳児は、幼児よりも着衣を1枚多めにしますが、その子の汗のかきぐあい、足先の温度などを目安に保育者がこまめに調整しましょう。このとき、「暑いから脱ごうね」などと声をかけ、「暑い」「寒い」という概念そのものを感じられるようにできるといいですね。

2~3歳児

言葉がわかるようになったら、一方的に「暑いでしょう」と大人の判断を強いるのではなく、「今、どう?暑い?寒い?」「汗をかいているけれど、だいじょうぶかな?」などと声をかけ、自分で考えさせるようにします。

4~5歳児

就学に向けた準備のためにも、暑そうにしていたら「どうしたらいい?自分で考えてごらん」などと、その子の理解度に応じて言葉かけをし、自分自身で適着を考え、脱ぎ着できるようはたらきかけていきましょう。

衣服の調整の目安

季節に応じた衣服の目安をご紹介します。あくまでも基本例ですので、その子の体調に合わせて適宜調整しましょう。

春・秋

肌着/Tシャツ/ベスト/半ズボン/長ズボン/くつ下

Tシャツ(半そでの肌着でもいいでしょう)/半ズボン

肌着/Tシャツ/トレーナー/スモック/半ズボン/長ズボン/くつ下

 

肌着の選び方

長袖の肌着は動きにくいので、半そでの肌着がよいでしょう。わきの下の汗を吸ってくれる半そでの肌着は、オールシーズンで活躍します。素材は伸縮性と吸湿性に優れ、アトピーの子にも優しい綿100パーセントのものを保護者にすすめましょう。

歩き始め~2歳ごろ

このことは体に対して頭が大きいので、ボタンを外して着られるボタンつきの半そでがおすすめです。

2歳以降

2歳ごろから自分で脱ぎたがるようになるため、襟ぐりから袖下に切り替えが入ったラグラン袖が、脱ぎ着しやすくおすすめです。

動いたり脱ぎ着したりしやすいよう、機能面を重視しましょう

最近は、ファッション性に優れた洋服が多くなりましたが、園で着る服には、子どもが体を動かしやすい素材や形のものを選んでもらうよう保護者に伝えましょう。また、足もとが冷えると、かじかんでのびのびと動けなったり、体全体を冷やしてかぜを引きやすくなったりしてしまいます。このため、寒くなる11月ぐらいからくつ下を履かせてもよいでしょう。

着替えの自立の向けては、2歳ごろから練習を始めるとよいでしょう。2歳ごろから自分で脱ぐことを、3歳ごろから自分でたたむことを覚えていくと、4歳ごろから自分で脱ぎ着できるようになります。そのためにも、洋服の機能面は大切です。伸縮性に優れ、通気性のよい服だと、自然とひとりで脱ぎ着できるようになります。また、衣服の決まった位置に名前を縫い付けてもらうと、前後がわかり、よりスムーズに着替えることができます。

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ほいくなびのプロフィール
保育をしている人を応援するサイトです。これからも、よりよい保育を実践していきたいです♪横浜市に引っ越したことを機に、これまで勤務していた保育園を退職。いまは新たな園で勤務し、バタバタな毎日を過ごしています。転職することは不安もあったけれど、何とか頑張っていますヾ(*´∀`*)ノ 園では7月から始まるプールに向けて、掃除の話しが出てきました。本格的な夏まであと少し!
ほいくなび