赤ちゃんが誤飲したときの対応と予防策
赤ちゃんはなんにでも興味をもち、口にいれて確かめたがります。
しかし、万が一飲み込むと命に関わることもあるので、注意をしましょう。
異物を飲んだら、どうする?
あわてず、落ち着いて、まず、何をどれだけ飲んだかを確認します。
誤飲したものの種類によって、適切な処置を行います。
誤飲したものを吐かせる場合、牛乳を飲ませるのは、誤飲したものが胃腸から吸収されるのを遅らせるため、水を飲ませるのは誤飲したものの成分を薄めたり吐きやすくするためです。
コップ半分くらいを目安に飲ませましょう。
吐かせてから病院へ
牛乳または水を飲ませる
洗濯用洗剤、食器用洗剤、大量の石鹸、大部分の薬物を誤飲したとき
水を飲ませる
衣類用防虫剤(ナフタリン、パラジクロロベンゼン)を誤飲したとき
何も飲ませずに
タバコ、タバコの吸殻が入った水を誤飲したとき
吐かせずに病院へ
牛乳または水を飲ませる
トイレ用洗剤、塩素系漂白剤を誤飲したとき。口の中をよくすすいてでから飲ませましょう。
何も飲ませず直ちに病院へ
灯油、ガソリン、ベンジンなどの揮発性の液体、ボタン電池、乾電池、磁石、ガラスやプラルチックなどの破片、がびょう、針、ねじなどのとがったものを誤飲したとき。誤飲したものが不明なときも、ただちに病院へ
園でようすを見守る
牛乳または水を飲ませて
肥料や植物活力剤、トイレ用の芳香剤などを誤飲したとき
何も飲ませずに見守る
ベビーローション、ベビークリーム、シャボン玉液、クレヨン、えんぴつの芯、のり、石鹸、マッチなどはなめたり、一口食べた程度なら、何もせずにようすを見ます。顔色が悪い、吐き気、腹痛などの異常がある場合は、医療機関を受診しましょう。
誤飲のサポート
医師に相談してから処置を行う
誤飲に気づいたら、まず口の中に残っているものを吐かせ、何をどれだけ飲んだか確認し、全身状態を観察しましょう。多くの場合、ただちに命に関わることはないので、園医やかかりつけの医師、または中毒110番(072−727−2499:365日、24時間受け付け)に相談してから、あわてずに適切な処置を行いましょう。
のどに異物が詰まっていたら、吐かせる
のどに異物が詰まっていたら、背中を叩いて吐き出させます、赤ちゃんの頭が、赤ちゃんの体よりも低くなるようにし、異物が出てきたかどうかよく見ながら、背中の肩甲骨と肩甲骨の間を強く5回程度叩きましょう。異物を指で取り除こうとするのは、逆に奥に押し込む危険があるので避けましょう。
保護者に報告し、便をチェックしてもらう
病院へは行かず、園でようすを見守る場合、お迎えにきた保護者に、まずは誤飲が起きてしまったことを誠実におわびし、そのうえで、誤飲が起きたときの状況、何をどれだけ飲んだか、園が行った対応、その後のようすなどを伝えましょう。
そのまま便に出てくるものは、2〜3日は排便の際に気をつけてもらうようお願いしましょう。
異物の目安!トイレットペーパーの芯をとおるものは危ない
何にでも興味を持ち、口に運んでしまうこの時期は、常に誤飲の危険と隣り合わせです。生後半年から1歳半ぐらいまでは、特に注意が必要です。
飲み込む恐れのあるものは赤ちゃんの手の届かないところに保管して、誤飲を防ぎましょう。誤飲の恐れのあるものの大きさの目安は、トイレットペーパーの芯など、直径39ミリの円を通るものだと考えておくとよいでしょう。
子どもが口に入れて飲み込んだり、のどに詰まらせたりする大きさを測る方法として知っておくとよいでしょう。
おはじき、スーパーボール、サイコロ、アクセサリー類(指輪、イヤリング、ピアスなど)、小銭、ボタン、ボタン電池、クリップや画鋲などは赤ちゃんの手の届かない場所に保管しましょう。
ピーナッツなどの乾いた豆類は、気管に入って誤嚥性肺炎を引き起こすことがあるので、誤って赤ちゃんが口に入れないように注意しましょう。
保育室以外でも誤飲が起こらないように注意をしましょう
散歩先の公園に落ちているタバコをひろって飲み込んでしまうということもあります。
保育室内に限らず、どこでも子どもに危険なものはないか、よくチェックしてからあそばせるようにしましょう。園外活動などでも、子どもの行動をよく見ていることが大切です。