爪を噛むやチックは子どものストレスが原因かも

hoikunabi
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口に手を入れる、股をさわる、髪を触る、チックなど子供のくせはさまざまです

 

子どものしぐさの中には、気がかりなものもありますね。

保育のなかでのケアや対応を知っておきましょう。

幼児のクセの多くは、いずれ無くなるものです。

一時的なものがほとんどなので、過剰な注意や心配は逆効果になることもあります。

指しゃぶりや爪かみなどの子どものしぐさやクセは、保護者には気になるものです。

愛情不足が原因といわれたり、歯並びに影響するなど、心身の健康にとってマイナスだという情報を見聞きするからです。

しかし、大人で指しゃぶりをする人がいないように、そうしたクセは一時的なもので、成長とともになくなる場合がほとんどです。

強く叱ったり、ひんぱんに注意してやめさせようとすると、それが逆に子どものストレスになることもあります。

保育のなかでも、「またやっている」と過剰に反応するのではなく、別のことに気が向くように、関心をもつように声をかけたり、衛生面に配慮しながら、成長を見守る姿勢が基本になります。

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急に表れる場合は、ストレスサインの可能性も

おおらかに見守っていてよいしぐさやクセも多い一方で、なかには精神的なストレスが原因で行動として表れている場合もあります。

ほかの人にイヤなことをされたり、大きな行事の前など、強いストレスがかかるときに症状がひんぱんになる場合もあります。

急に爪をかみはじめたという場合は、家庭環境の変化による精神的なストレスが原因のストレスサインである可能性もあります。

症状が長引くときは、保護者と相談してみることも必要になります。

その場合、不安になった保護者が子どものクセに過剰に反応してしまい、さらに子どもへのプレッシャーを与え、悪循環になることもあるので、保護者への伝え方には十分な配慮が必要です。

指しゃぶり、爪かみ、吃音(どもり)、チック症状などの気になりがちな、しぐさやクセについて、具体的な対応をご紹介していきたいと思います。

指しゃぶり

指しゃぶりは、子どもにとっては安心感につながっている行為です。

大人の目には気になりますが、小学生になるころには自然にしなくなるものなので、退屈しているときや眠いときに指を吸う程度であれば、無理にやめさせる必要はありません。

仮に指しゃぶりがかなりひんぱんで、指にタコができたり、指先がふやけてしまうほどであっても、「やめなさい」と直接注意すると余計に意識してしまうので避けましょう。

そっと手を口から離したり、両手を使うあそびを保育者といっしょにするなど、自然に指しゃぶりから意識を遠ざけるような対応を心がけていきましょう。

爪かみ

爪かみは、指しゃぶりと同様に基本的には自然になくなるので見守りましょう

たびたび注意したり、「不潔だから」と否定するのはよくありません。

ただ、爪をかむ子は、爪が伸びたままになっていることも多いので、日ごろから短く切ってあるか注意しておきましょう。

また、外あそびや造形活動などのあとは汚れた手をそのまま口に入れないよう、衛生面に気配りをしましょう。

吃音(どもり)

吃音も保護者にとってかなり気がかりな症状ですが、これも多くの場合、成長につれて自然になくなっていきます。

吃音は早くしゃべらせようとしたり、焦らせるとひどくなる傾向があるので、その子の話すペースに合わせてゆっくり話を聞きましょう。

どもったり、そのために発音がおかしいところがあっても、言い直しをさせたりする必要はありません。

吃音があると、子どもが気にして自分の意見を主張しなくなったり消極的になりがちです。

自信がつくと吃音がなくなっていく場合も多いので、積極的になれる環境をつくるよう保育者が配慮しましょう。

チック症状

チックとは、目をパチパチさせたり、口をゆがめる、首をふるなど、体の一部が無意識にすばやく同じ動作を繰り返す症状のことです。

咳払いや舌打ち、特定の語を繰り返す、ジャンプするなどもチックの一種です。

アレルギー性結膜炎などが原因で目にかゆみがあり、目をパチパチさせているなど、ほかの病気が原因のこともあるので、まずはチックかどうか、ようすをみましょう。

チックの原因ははっきりとは分かっていません。

以前は子どもが抱えている精神的ストレスや保護者の育児方法に原因があるという解釈もありました。

最近では、脳の神経伝達のバランスがとれないことが原因であるという見方が主流になってきています。

チックの大半は一時的なもので、自然となくなり思春期ごろまでにはおさまります。

子ども自身は気づかないうちに始めているので、やめるように注意されても自分の意志でやめることはできません。

本人や周囲が意識しすぎると、かえってその行動が増えるので、自然に接することが大切です。

ただし、症状が激しく、肉体的に痛みがあったり、気になって遊びに集中できかったり、まわりの子に影響があるような場合は保護者にようすを伝え、専門機関での受診をすすめましょう。

代表的なチック症状には次のようなものがあります。

目をパチパチさせる/顔や口をゆがめる/首をふる/鼻をすする/舌打ちする/咳払いをする/肩をすくめる/自分をたたく/ジャンプする/体をゆらす/特定の語をくりかえす

頻尿

病気が原因ではなく、精神的な原因で起こる頻尿は、外出前など、気になり始めると短時間に何度もトイレに行くのが特徴です。

何かに集中しているときは、あまりトイレに行きません。「またおしっこ行ったの?」などと意識させるとひどくなりやすいので、そっと見守りましょう。長くても半年ほどで自然に治るので、水分を控えたりする必要はありません。

髪を抜く

自分の髪をかきむしったり、引っ張ってときどき数本が抜け落ちる程度であれば、あまり問題はありません。特定の場所の毛を抜いて部分的に脱毛しているような場合は、一度保護者に皮膚科や小児科での受診をすすめましょう。

園で髪を抜くクセに気づいたときは、関心をほかに向けるように遊びに誘う程度で、強く制止はしないようにします。

数ヶ月〜半年くらいで自然に治る場合が多いようです。

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教育心理学 身の周りのこと
ほいくなびのプロフィール
保育をしている人を応援するサイトです。これからも、よりよい保育を実践していきたいです♪横浜市に引っ越したことを機に、これまで勤務していた保育園を退職。いまは新たな園で勤務し、バタバタな毎日を過ごしています。転職することは不安もあったけれど、何とか頑張っていますヾ(*´∀`*)ノ 園では7月から始まるプールに向けて、掃除の話しが出てきました。本格的な夏まであと少し!
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