保育園に保護者から苦情やクレームが!事例と対応。

hoikunabi

クレーム対応マニュアルがあっても、保護者から苦情を言われると辞めたい気持ちになりますね

 

保護者から理不尽な要求や主張を受けたと感じたり、「この人、モンスターペアレント?」と考えて反発してしまったことはありませんか?

対応が難しい保護者の要求を受けたときに、保育者はどのような対応をとればよいのでしょうか?

スポンサーリンク
スポンサーリンク

多様な保護者のニーズ、多様な価値観を受け止められる力を養う

子どもの健やかな育ちを目指す教育や保育を行うには、保護者一人ひとりと、よい関係を築いていくことが大前提ですね。

たとえ、保護者から理不尽と思える要求を受けた場合でも、相手を非難して、保育者みずからが壁をつくってしまうようなことは避けましょう。

多くの保護者と接するなかで、自分と異なる価値観の保護者と出会うことはごくごく自然なことです。

多様な保護者と多様な価値観の要求を理解することも必要です。

だからといって、要求を理解するということは、要求を受け入れて実現してあげるというわけではありません。

要求によっては、理解はするけれども、受け入れることのできないこともあります。

では、そういうときは、どのように対応していくとよいのでしょう?

自分の許容できる範囲がどのくらいかという点にも目を向けてみましょう。

保護者からの要求が理不尽だと感じたときは、保護者を責めるだけでなく、「保護者との関係づくりに必要なコミュニケーションは十分だったか」などと、双方の間に溝をつくってしまった原因がないか、考えてみてください。

保護者から対応の難しい要求が出るのは、園や担任に保護者が慣れてきた夏休み明け、2学期ごろからが多いようです。

これは、入園や進級直後から。保護者と保育者の間で積み重ねられるべき関係づくりが不足し、双方の思いや考えのずれが大きくなってきてしまった結果とみることもできるでしょう。

日ごろから、子どもをどのように育てたいと願っているか、自分の保育観や園の方針など、保育の軸になる部分を保護者に伝えられているでしょうか?

多様な保護者を受け入れる力を身に付けたいですね。

保護者と保育者の間の溝を広げないために

自分自身が園になじめていない、子育てに悩みを抱えているなど、保護者自身の環境や状態からくる不安や不安があると、自分だけが不当な扱いを受けている、自分の思いに耳を傾けてくれない、といった被害者意識が強くなり、園や保育者へ理不尽な要求を投げかけてしまうこともあります。

保護者とコミュニケーションを重ねる早い段階で、その不安や不満に気づき、積極的に声をかけて話を聞くなど、適切な対応を行うことが、対応困難な要求に発展することを防ぐことにつながります。

受け入れることが難しい要求を出してくる保護者は、精神的な障害を抱えている場合も

被害者意識の強い保護者は、精神的な障害を抱えている人もいます。

このような保護者は、担任だけで対応をすると話がややこしくなることが多いので、他の保育者や園長とも話し合い、チームで対応するようにします。

精神的な障害を抱えている人は、しかるべき機関で対応してもらうことが前提で、園だけの対応では、障害が改善される、要求がおさまるとは言い切れないということも念頭においておくとよいでしょう。

保護者同士のつきあい、プライベートのことについて不満を持つ保護者には、どう対応する?

園や保育者に関することのほかにも、保護者同士のつきあいで相談されることもあるかと思います。

例えば、家に遊びに来た子どもの親が夕方になってもなかなか迎えに来ない、同じ係りなのに保護者会の集まりに参加せず、その後も一言もない、など。保護者同士のちょっとした行き違いや意識のズレにストレスを感じる人も多いようです。

相手を一方的に責めたり、価値観の違いだと決めつけてつきあいを断つのは簡単ですが、保護者同士の関係が悪化すると、子どもたちにも園全体の雰囲気にも決してよい影響はありません。

実際、多少の意識の違いはあっても、「わが子を大切に育てよう」と思う気持ちは、どの親もみな一緒です。

ほかの保護者について相談があったときは、子どもの喜びや成長を第一に、お互い子育てをする仲間として、相手を思いやれるようなことばがかけられるよいいですね。

遊びに来た子どもの迎えが遅いケースなら、相手の親についてコメントする前に、「いいことですね。Aちゃんは家でもお友達と楽しく時間がすごせて」と、子どもの気持ちに目が向くような、そんな一言で違う視点がもてるかもしれません。

そのうえで、「お迎えの時間などを前もって決めておくと、共通の約束事がもてていいですね」と提案してみてはいかがでしょう。

保護者会の活動では、非協力的な保護者に係りを強制するよりも、だれもができる範囲で手伝える雰囲気をつくったり、一部の人に負担が集中しすぎないように、保育者も配慮や協力をしていきましょう。

また、プライベートな相談には踏み込み過ぎない対応をしましょう。

最近は核家庭化が進んで、家庭内で相談できる相手はおらず、一人で子育ての不安や悩みを抱え込んでいるケースもあります。

また子育て以外に家族関係や仕事、経済面などで悩んでいる人もいます。

プライベートな相談内容では、子どものことと切り離せないことも多々あるかと思いますが、基本的にはプライベートなことには深く関与しないという姿勢を伝えておくことが大切ですね。

それでも、話をきいてもらうだけで気持ちのモヤモヤが晴れたり、心が軽くなる保護者もいるので、そういうときには「園長に話してみてはいかがでしょう」などと、他の保育者に話を聞いてもらうこともいいかもしれません。

園の方針、保育内容について要望やクレームを出してくる保護者は、どう対応する?

保護者からの要望やクレームにどう対応するかは、その後の園と保護者との信頼関係につながります。

謙虚な姿勢で受け止め、誠実に対応することが基本となります。

もっと園で◇◇について力を入れてほしいという保護者への対応とは

体の基礎づくりになる運動を増やしてほしい、文字や数にもっと力を入れてほしいなど、保育内容に関する要望があったときは、保護者が現状のどこに不満や不安を感じているのかよく聞き、受け止めることが第一歩となります。

そのうえで園の保育方針を十分に理解してもらうことが大切です。

例えば、文字については机に座って学ぶ時間はなくとも、作品に名前を書いたり、「お手紙ごっこ」や「絵本作り」などの遊びを通して子どもたち自身が文字に関心をもつようすや、数への興味が広がる遊びを取り入れていることなどを具体的に伝えてもいいでしょう。

年長児以外の保護者には、現在の保育についてだけではなく、卒園までの間の成長や育ちを踏まえて心身を育てる、長期的な保育内容を説明しておくと、保護者も先々オン見通しがもてます。

年長児の保護者で、入学についての不安があるときは、卒園までの園の対応を説明したり、就学に向けて過程で取り組めることを提案してみるなど。情報提供をすることで、不安の解消になることもあります。

行事などで保護者の負担が大きすぎるという保護者への対応とは

保護者参加の行事やイベント、その準備の手伝いなどがあまりひんぱんにあると、それを負担に感じる保護者も少なくないようです。

対応策のひとつは、「保護者にぜひ参加してもらいたい行事」と「自由に参加してもらう行事」を分け、参加の必要度を明確にすることです。さらに行事の予定だけではなく、「子どもの成長した姿をみてほしい」など。主旨や目的がきちんと説明されていれば、保護者も目的をもって参加できます。

保護者全員イン参加や協力をお願いしたとしても、家庭それぞれに事情があります。

行事の手伝いでは、役割を分担するなどして、一人にかかる負担を少なくするのも一案です。また、保育参観は1日だけではなくk、数日間日程をとったり、行事の準備は園に集まって取り組んだり、自宅に持ち帰ってもどちらでもよいとするなど、時間や場所に融通がきくように配慮することも必要です。

誰もが気軽に参加できる、そんなオープンな雰囲気づくりを心がけましょう。

えこひいきしている保育者がいるという勘違いをする保護者への対応事例

他のクラスの担任や、フリーで関わる保育者について「Aばかりかわいがっている」、逆に「特定の子どもにきつく接している」などの話しを保護者から聞いた場合、その内容は受け止めつつ慎重に対応する必要があります。

いきなり「申し訳ありません。本人に注意します」と当の保育者に落ち度があるような言い方避けましょう。

園の方針をもとに「子どもに必要な関わりは一人ひとり違うので、B先生も、えこひいきでそうしているわけではないと思いますが、確認してみますね」と、あくまでも、園の一員として対応することが大事です。

あとで園長に相談し、話し合いが必要であれば、園長の同席のもと、保護者と当の保育者とで直接話せる機会を設けてもよいでしょう。

また、心配ごとがあって相談したのに、「大丈夫です」のひとことしか返事がない、他の保護者の前で注意された、子どもの名前を間違えたり、呼び捨てにしている・・・保育者と保護者との間でコミュニケーションがうまくいっていないと、些細なことでも不信感が強まり、ほかの保育者に相談がいくことがあります。

当人の不手際や、配慮が足りなかったことについては、同じ園の保育者として「不快な思いをされたのですね。

申し訳ありません」と保護者の気持ちを受け止めましょう。ただ、やはり指摘を受けた保育者だけを悪者にしないよう、「確認しておきます」と引き受け、園長などに相談するほうがよいでしょう。

こうした機会は、個人のことだけでなく、園全体で日ごろの保育や教育を振り返るよい機会でもあります。

ミスを減らすことはもちろんのこと、笑顔であいさつしていたか、子どものようすをまめに伝えていたかなど、保護者との信頼関係を深める努力についても再確認してみましょう。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
保護者支援
ほいくなびのプロフィール
保育をしている人を応援するサイトです。これからも、よりよい保育を実践していきたいです♪横浜市に引っ越したことを機に、これまで勤務していた保育園を退職。いまは新たな園で勤務し、バタバタな毎日を過ごしています。転職することは不安もあったけれど、何とか頑張っていますヾ(*´∀`*)ノ 園では7月から始まるプールに向けて、掃除の話しが出てきました。本格的な夏まであと少し!
ほいくなび