子どもの成長記録にデジカメを活用しよう
子どもたちが園で見せてくれるいきいきとした表情は、保護者にも伝えたくなりますね。でも、「わぁ、すてき!」と思って写真が、あとで見るとイメージと違うことはありませんか?それはレンズを通すと、目で見ているよりも周りが写ってしまうからなのです。もう一歩子どもたちに近づくだけで、いきいきとした写真になります。子ども目線での、いきいきとした写真が撮れるとよいですね。
掲示物やカードに活用するときは、「もう一歩近づいて撮る」
保育参観や誕生日カードに使用するような写真は、園での子どもたちの日常の姿が撮れるとよいですね。子どもと同じ目線で撮ると、すてきな表情を切り取ることができます。
写真に写る子どもの姿は、まさに保育者に見せている子どもの姿です。子どもとの距離が近く、笑顔を引き出した写真は、保護者の保育への安心感につながります。
いい表情の写真は、子どもたちとの思い出も引き出します。写真を見ながら、子どもがお話してくれることもありますね。
作品展に活用したい!「全体」と「一人ずつ」を撮る
一歩引いた「全体」ばかりを撮っていたら、いざ写真を使おうとしたときに、同じような写真だらけということはありませんか?
「一人ずつ」も撮っておくと、一人ひとりの作品へ向かう真剣な表情が撮れ、制作のようすが楽しく伝わるメリハリのある展示になります。
また、撮り忘れのないよう、全員分を撮ることも大切です。
制作にとりくむ子どもたちの表情は真剣そのものですね。完成したときは、できた!という達成感に満ちています。そんな素敵な表情の写真を添えて、展示をぐっと華やかにしましょう。制作に取り組むようすに夢中であそぶようすも加えると、制作過程の楽しさが伝わる、いきいきとした展示になります。
一人ひとりの写真に言葉をそえると、子どもへの思いを保護者と共有できるでしょう。また、写真を組み合わせることで、ストーリーが見えてきます。
シーンに合わせて撮影方法も工夫を
より良い表情や瞬間をとらえるには、シーンに適した撮影テクニックが必要です。日常の保育ではアングルの変化や声かけで自然な表情を引き出したいですね。
運動会では、事前に撮影ポイントを決めて連写するのが有効です。暗い室内では、明るさの調整がカギとなります。デジタルカメラは失敗しても、データを削除できるのが利点ですから、事前にシーンを想定した試し撮りをして、本番に備えましょう。
日常の保育
子どもが園での生活のなかで見せる、いろいろな表情を引き出しましょう。
アングルを変えると、表情や動きがでます。少し上や少し下から撮ってみましょう。視線が外れていても、自然な表情が撮れます。上から近づいて撮ると、幼くかわいらしい印象になり、下から撮ると少しおませな感じがでやすいです。
話しながら自然な笑顔を引き出せるといいですね。カメラは、子どもの視線と高さをそろえましょう。撮影する際は、明るさを自動調整してくれる設定にしておくとよいでしょう。
運動会
運動会など動きのある撮影は、どこから、いつ撮るのかが大切です。撮影モードは、動きがぶれにくい、スポーツモードにするとよいでしょう。近寄ると動きについていけないので、離れて撮るのがポイントです。
運動会のかけっこのときは、スタートの瞬間がシャッターチャンス。スタートの瞬間はみんながそろっています。そのときに連写すれば、撮り逃すこともありません。
また、ダンスや玉入れなどの集団競技では、引き気味で全体を撮るようにしましょう。全体を撮っておけば、あとで一人ひとりを拡大することもできます。
一人ひとりを撮りたいときは、離れてズームで撮るのもよいでしょう。
室内の行事
暗い室内では、写真がブレてしまいがちです。明るく、ブレの少ない写真を目指しましょう。ISO感度の設定をオート(ISO125~800の幅に設定)にして、ブレを抑えて、なるべく明るく撮りましょう。ISO感度とは、カメラが光を感じる感度のことで、数字が大きいほど暗いところでも明るく取れますが、写真のザラツキが目立ちます。
フラッシュをたくと、拝啓が暗くなってしまいます。全体を明るくするにはISO感度の調整が有効です。フラッシュなしで、ISO感度を調整することで、少しブレますが、明るく撮れます。
また、大事な記念撮影では、三脚を使いましょう。三脚を使うと、ブレを心配することがなくなります。撮影位置を決め、カメラを固定して撮影しましょう。
背景のよいところを選んで三脚を固定すると、きれいな写真になります。
作品の展示会
みんなで頑張ってつくった作品も撮っておきましょう。作品展などの展示で活用できます。基本的にはフラッシュを使わずに撮りましょう。三脚を使うとブレずに水平に撮れます。
まず全体を撮ってみてから、一つひとつの作品を順番に撮りましょう。撮り忘れにくく、撮影後の整理にも便利です。また、一つひとつの作品の写り具合のばらつきも少なくなります。
みんなの作品を一緒にとっておくことも忘れずに。万が一、撮り忘れのときも、拡大して使うことができます。
撮影前のチェックポイント
バッテリーは前日に充電しておきましょう。予備のバッテリーを用意しておくと、なお安心です。また、メモリーカードの容量も確認しておきましょう。メモリーカードも予備があるとよいですね。
室内や屋外など、撮るシーンに合わせて撮影モードを変えておきましょう。
また、撮影していないときは電源をオフにするのをお忘れなく。電源をオンにしたままだと、すぐにバッテリーがなくなってしまいます。
最後に、撮った写真はすぐにプリントしておくと使いやすいです。データはフォルダに分けて整理しておきましょう。