うそをつく子どもは病気や障害?子どもの心理と対応
うそは決してよいこととは言えません。しかし、
頭ごなしにしからず、うその「質」を見極めてかかわりましょう。
「うそつきはどろぼうのはじまり」と言われるように、
応を取りましょう。
空想と現実の区別がつかないことがうその原因かも?
幼児期の子どもは、想像力がとても豊かです。しかし、
張り合う気持ちが高じて、事実ではない話になってしまうことも。
大人からすると、「そんなことで?」と言いたくなるような小さなことで、子どもはよく友達と張り合います。これは「自分だって・・・」と周囲に認められたい、ほめられたいという気持ちの表れでもあります。張り合っているうちに、話がエスカレートして、うその話になってしまうことも少なくありません。このような場合は、意地の張り合いに終止符を打てるよう、話題を変えられるようにサポートしてみましょう。最初は「わたしも」「ぼくも」という共通点が嬉しくて、楽しく話をしているのに、次第に数比べや大きさ比べになり、競争になってしまうことが子どもにはよくあります。お互いに引くに引けない意地の張り合いになっているので、適当なところで保育者が「ふたりともたくさん持っていてすごいね、先生はね・・・」などと話題を変えられるように助け舟を出しましょう。なかには、注目してほしくて、気を引くための作り話をする子どももいます。あまりに回数が多いときは、裏に寂しさが潜んでイいるのかもしれません。そんなときは、話をよく聞き、よいところを積極的にほめるなどして、心を満たせる関わりを心がけてみましょう。
「しかられたくない」という自己防衛の思いが、うその原動力になることも。
善悪の判断がつくようになると、自分が悪いことをしたという自覚もでてくるようになります。。そのため、「本当のことを言ったらしかられる」ととっさに言い逃れや責任転嫁のうそをつくことがよくあります。3歳くらいでは「やってない」「知らない」の一点張りですが、年齢が上がると、さらにうその状況や理由を説明して、巧み
な言い訳をするようになります。このような場合は、うそをついたことを責めず、本当のことを言いやすい状況に導けるとよいですね。悪いことをしたのに、「やっていない」とうどをつくことは、もちろんよこおうないことです。しかし、子どもも自分のうそに対して罪悪感を抱いているので、「なんで正直に言わないの?」と責めては、子どもは本当のことを言うタイミングをなくしてしまいます。「正直に言ってくれないと、先生は悲しいな」「ごめんなさい、と言えるようになるといいね」というスタンスで子どもに接しましょう。ただ、本当のことを言わせようと、長時間、問いただすのは考え物です。少し時間をあけたり、周囲の子から離したりして、本当のことを言いやすくする計らいも大切です。
日ごろから、「うそをついていい子になるより、本当のことを素直に話してくれるほうが嬉しい」ということを伝えていくとよいですね。素直に謝れたときは、「言ってくれてよかった」と、たくさんほめましょう。