バランスのよい食事を目指して、3つのポイント
朝昼晩プラスおやつが理想
1食ごとの栄養バランスだけではなく、食事を1日3回にわけて食べることが大切です。
近年、朝食を抜いてしまう子どもが増えていますが、成長に必要な食事量をとるためには、朝昼晩の食事をきちんと食べて、さらにおやつで栄養を補うことが必要です。
生活リズムの大切さや朝食の工夫などを家庭に伝えましょう。おやつは菓子類だけではなく、小魚や果物、ふかし芋など自然の素材を生かしたものを用意しましょう。
長い目でみて、バランスを考える
栄養バランスのとれた食事を1日3回とることは、もちろん理想です。
しかし、毎日毎食バランスのよい食事を用意することはとても大変なことですね。
朝食で不足した栄養素は昼食で補ったり、前日の食事が偏っていたら、次の日に補ったりと、家庭とも連携をしながら長い目でみて考えることが、無理なくバランスよく食べることにつながります。
お弁当を家庭に用意してもらう園では、旬の素材を必ず1品添えてもらえるように伝えてもよいでしょう。
好き嫌いを受け入れる
好き嫌いがあっても、いろいろな食材で不足した栄養素は補えます。
苦手な食材を少しでも食べられた子どもには、「すごいね、よく食べられたね。次はもう少し食べられるといいね」などと、工夫して言葉かけができるとよいですね。
また、家庭にも「今日はとてもがんばっていました」と喜びを伝えましょう。無理強いは逆効果になることが多いので、しない方がよいかもしれません(無理強いが効果的な子どももいますが)。
複数のお皿でバランスを意識
主食、主菜、副菜、汁ものと、いくつものお皿に配られる給食で、栄養バランスを実感できるとよいですね。給食の見本のトレイにマーカーで「しゅしょく(主食)」「しゅさい(主菜)」「ふくさい(副菜)」「しるもの(汁物)」の文字を書いておけば、どの食材が何にあたるか、一目でわかります。子どもたちが自分で給食を盛り付けるビュッフェ形式ができれば、よりわかりやすいですね。
子どもと一緒に食べながら、食べ物の役割とそれぞれが助け合いながら体の中でよく働くこと、バランスよく食べることの大切さを伝えましょう。
主食
ご飯、パン、麺類、イモ類などの毎日の活動に必要なエネルギー源となるものです。
言葉かけの例として「元気に遊んだり、速くかけっこするために力になる食べ物だよ」「みんなの体を元気に動かしてくれる食べ物だよ」などがよいでしょう。
主食とは?
肉、魚介類、卵、豆腐など、血や筋肉、骨、皮膚などのもとになるものです。
言葉かけの例として「みんなの血や肉や骨になる食べ物だよ」「食べると体がぐんぐん大きくなるよ」などがよいでしょう。
副菜とは?
野菜、きのこ類、海藻類など、体の調子を整えるものです。言葉かけの例として「食べると風邪をひかない体になるよ」「おなかをきれいにして、いいうんちを出してくれる食べ物だよ」「ご飯と魚(肉、卵)が体のなかでうまく働くように手助けするんだよ」などがよいでしょう。
汁ものの工夫とは?
野菜を用いれば、副菜の不足を補うことができます。
言葉かけの例として「今日の汁には何が入っているかな」「味噌汁の味噌は、大豆でできているんだよ。お豆腐や納豆亜も大豆からできているよ」などがよいでしょう。
バランスのよい食事をとることは、子どもたちが健康的に成長したり、料理を楽しんだりするために、とても重要なことですね。
もともと私たち日本人は、主食、主菜、副菜を器ごとに盛ってならべて食べる習慣があるので、バランスよく食事をとるためには最適の食生活といえます。
おやつを工夫する
子どもたちがバランスのよい食事について、楽しんで学べるような工夫をしてみましょう。
おやつは、1日に必要な栄養を補う第四の食事です。果物、野菜、イモ類、乳製品などで栄養補給しましょう。
果物は、野菜と同じく体の調子を整える働きをし、牛乳や乳製品は骨を丈夫にします。
子どもへの声かけの例として「果物は野菜と同じで、体の調子をよくしてくれる食べ物だよ」「牛乳や乳製品は骨が折れないように丈夫にしてくれるよ」などがよいでしょう。
みんなで考えてみよう!おやつの食べ方
おやつをつい食べ過ぎて、食事が食べられなくなるということは避けたいものですね。
子どもたちに、そのことを直接伝えても、なかなか難しいことでもあります。
そこで、子どもたちと一緒に、おやつの食べ方について考えていくなかで、子どもたちの気づきを促すことができるとよいですね。
ポテトチップスはどのくらいが適量なの?
1袋のポテトチップスをすべて食べると、おおよそご飯2~3杯を食べたことになります。
実際に、お皿にポテトチップスを入れて、子どもたちにこの量がご飯にするとどのくらいになるのかということを話してみましょう。
おやつは朝昼晩の食事を補うものだから、食べ過ぎないということに子どもが気づくとよいですね。
ジュースは冷やすとおいしくなる?
常温の生ぬるいジュースと冷やしたジュースを子どもたちに飲み比べをさせてみましょう。
その後に、どちらがおいしく感じたかを聞いてみます。
冷たいジュースの方がおいしいという声が多くでるかと思いますが、これは、冷たいと舌が甘さを感じなくなることに由来します。
甘さを感じなくなるから、ゴクゴクと飲みやすく、おいしく感じるのです。
1杯のジュースには、おおよそスティックシュガー4本分の砂糖が入っています。
スティックシュガーのままだと甘くて食べられないですが、冷たいジュースになると飲めてしまう。
このことに子どもが気づけるとよいですね。
おやつは時間と量を決めて食べましょう
おやつは何時に食べているのかということも重要なことですね。
子たちに時計をみせて、おやつは何時に食べているのかを聞きます。
おやつを食べすぎると食事が食べられなくなることに、子どもが気づけるとよいですね。