乳幼児の睡眠習慣は、認知機能の育ちに大きな影響をあたえます
睡眠は心身を育てる大切なものですね。
子どもにとって、睡眠は成長のために欠かせないもの。そうはわかっていても、子どもがなかなか寝付けなかったり、寝る時間が遅くなってしまうと、睡眠不足なってしまうこともあり、保護者も保育者も悩むこともありますね。
朝ごはんが食べられず、頭がぼーっとした状態で登園してきて、活動に集中できないなど、1日の生活リズムに悪影響を及ぼしてしまうこともあります。
また、睡眠中は、体の成長だけでなく、情緒の安定にも大事な役割を果たす、さまざまなホルモンが分泌される時間でもあります。
心身ともに元気な子どもに育てるため、園と家庭と連携を取って、睡眠と生活のリズムについて考えていきましょう。
睡眠中は成長ホルモンが多く分泌
睡眠中に分泌されるホルモンのなかでも、子どもの成長に重要な成長ホルモンは、就寝後1時間30分ほどしてから分泌が高まり始めるといわれています。
午後8時以降は、寝る時間が遅くなるほど、分泌量が減るというデータもあるため、できるだけ遅寝をさせないようにしましょう。
いっぽう、情緒を安定させるホルモンであるメラトニンは、深夜2時ごろに分泌が高まるといわれていますが、メラトニンは光にあたると減る性質があるため、なるべく部屋を暗くして眠るようにしましょう。
理想は20時から21時の間に就寝
成長ホルモンは就寝して1時間30分後から高まっていき、午後12時前に分泌のピークを迎えるといわれています。
成長ホルモンは、骨や筋肉の成長やいたんだ組織の修復を促し、脳の発達にも影響する働きがあります。
また、メラトニンは午前2時ごろに分泌のピークを迎えまるといわれています。
メラトニンは、脳の視床下部に働きかけ、性の成熟をコントロールし、情緒を安定させます。また、体内の酸素の毒性から細胞を守る働きもあります。
遅寝遅起きの生活だとコレが問題
朝食が食べられない・・・ぼーっとして活動に集中できない・・・イライラするなど精神的に不安定に・・・腸が活発に働かないためうんちが出ない・・・など。
生活リズムを整えるのは、1日を通して、規則正しい生活を送ることが大切です。そして、それを繰り返すことも大切です。子どもは自分で生活リズムを整えることができないので、保護者に睡眠の大切さを理解してもらい、規則正しい生活習慣づくりに取り組んでもらうよう、伝えましょう。
ただ、保護者の生活スタイルもさまざまで、なかなか保育者の思いのとおりに行動できない保護者もいることもお忘れなく。