懇談会では保護者から質問を受けることも。自己紹介や内容、資料をきちんと準備しておきましょう。
クラスの懇談会は、ともに子どもの成長を願う保育者と保護者にとって大切な園行事ですね。
お互いに満足できる懇談会にするためにどうしたらよいか、年度初めの懇談会に注目し、考えてみましょう。
懇談会とは?どうして懇談会をするの?
毎日、登降園時に顔を合わせている保護者たちと、改めて懇談会を行うことには意味があります。
まず、保護者が一堂に会することで、「うちの子」ではなく、「同じ年齢の子ども」という客観的な見方で子どもの姿をとらえることができます。
そして、保育方針や保育目標について話すことによって、保育者と保護者の間で信頼感や連帯感が深まることにつながります。
懇談会では何をするの?
懇談会を開く時期によって、内容は変わっていきます。
年度初めは、入園やクラス替えで不安な気持ちを抱えている保護者も少なくありません。
その気持ちに応えるため、この時期に行う懇談会では、現在の子どもたちの様子や育ちの見通し、クラスの保育方針を伝えることがまず大切でしょう。
また、保育者自身を知ってもらう機会でもあります。
懇談会では、特に次の3つのポイントを伝えたいですね。
子どもの様子を伝える
保護者は、自分の子が園でどのようにすごしているのかに関心があり、不安を抱えていることもあります。
園で子どもが元気に過ごしている様子を具体的に伝えましょう。
活動や育ちの見通しを話す
保育の専門家の立場から、今度の活動の予定や、予想される子どもの育ちについて話しましょう。
保護者は子どもの育ちについて見通しが立てられるので安心することができます。
保育方針の再確認
園の保育方針については、入園時、保護者に話してあることでしょう。
懇談会では、園の方針と合わせてクラスの方針を話せば、より明確になります。
行事としてのクラス懇談会
クラスの懇談会は、ともに子どもの成長を願う保育者と保護者にとって大切な園行事ですね。
お互いに満足できる懇談会にするためにどうしたらよいか、年度初めの懇談会に注目し、考えてみましょう。
ここでは、クラスの懇談会を開くにあたり、保育者がよく悩むことについて、解決するヒントをご紹介します。
大勢の人の前で話すと緊張してしまいます、という悩み
子どもたちの前では堂々と話せるのに、大人を相手にして話すのはどうも苦手という保育者は案外多いものですね。
ですが、司会進行約の保育者が緊張していては、全体の空気が重苦しくなってしまいます。
すぐに本題に入るのではなく、場をなごませてから話しを始めると心を開きやすくなるでしょう。
例えば、親しみが持てる自己紹介をするのはどうでしょうか?自分をよく見せようとしなくても大丈夫です。
いつも通りの自分を見てもらいましょう。
例えば、自分の性格や趣味の話、失敗談などをユーモアを交えて話せば、親近感が増し、保護者も心を開きやすくなります。
特技を披露してもよいですね。
また、子どもたちが夢中になっている手遊びを、保護者と一緒にやってみるのも、手軽でよい方法です。
「ぜひ、おうちで、お子さんとやってみてくださいね」と言い添えるとよいでしょう。
そのほか、日ごろの子どもたちの様子をビデオに撮影したものを、保護者と一緒に見るというのも一つの方法です。
時間は15分~20分あれば十分です。
編集する際は、子どもが全員映っていることを必ず確認しましょう。
話すことがありすぎて、時間が足りないという悩み
懇談会は、1時間~1時間半ほどのことが多く、あっというまに終わってしまいます。
時間を有効に使うためには、事前の準備が重要です。
何をどのような順番で話すかをまとめた、タイムテーブルを考えておくとよいですね。
いちいちタイムテーブルを用意すると大変なので、頭に入れておくだけでもいいですし、メモのようなものでも十分です。
タイムテーブルのつくり方としては、やるべきことを箇条書きにし、優先順位をつけた後、時間配分をするとうまくいきますよ。
懇談会当日は、必要なときにちらりと見られるように、念のため手元に置いておくと安心ですね。
クラスの懇談会は、ともに子どもの成長を願う保育者と保護者にとって大切な園行事ですね。
お互いに満足できる懇談会にするためにどうしたらよいか、年度初めの懇談会に注目し、考えてみましょう。
ここでは、クラスの懇談会を開くにあたり、保育者がよく悩むことについて、解決するヒントをご紹介します。
保護者から思いがけない質問が!答えにつまってしまいそうなときは、どうする?
保護者からの質問には、何でも即答しなければならないわけではありません。
その場では答えにくいこと、自分だけでは判断できないことなどには、日を改めて回答するようにしましょう。
よく保護者の話しをよく聞いて、園長など他の保育者に相談して、できるだけ2日、3日のうちに回答するようにしましょう。
回答の仕方にはいろいろあります。
個人的な質問の場合は、質問をした保護者だけに返事をすればよいでしょう。
お迎えのときに声をかけたり、電話をするなどして対応しましょう。
また、みんなに関わる質問のが場合、直接会って回答をするときは、お迎えのときなどに、その場にいる保護者たちに声をかけて集まってもらい、回答することもあります。
このときに、誰に回答したかを必ず覚えておきましょう。文書にして回答をすることも効果的です。
ただし、文書にして回答をするときは、デリケートな内容の質問の場合は避けましょう。
文書で回答しても差し支えのない内容だと判断したときのみにします。
クラスだよりなどに回答をのせるということも方法の一つです。
最後に確認!みんなが満足できる懇談会にするための3か条とは?
保護者とよい関係を築いていくためにも、みんなが満足できる懇談会にしたいですね。
懇談会前に心得ておきたいポイントをまとめてご紹介します。
事前準備をきちんと!
懇談会では、限られた時間内に多くのことをしなければならないので、ぶっつけ本番は、ベテランの保育者でも危険なことです。
タイムテーブルを用意して、本番に備えましょう。
初めてで不安な場合は、ほかの保育者に聞いてもらってシミュレーションをしてもよいでしょう。
リラックスムードをつくる!
懇談会当日は、できるだけ早くリラックスした雰囲気をつくりましょう。
上の子がいる保護者がいたら話しかけて、なごやかな雰囲気をつくるのもよいですね。
まずその保護者に話を振り、口火を切って発現してもらったりすると、ほかの保護者も発言しやすくなるかもしれません。
保護者の気持ちに応える!
保護者が知りたいことや、不安に思うことは、子どもの年齢によって異なります。
たとえば、子どもが小さければ、「生活できているか」「あそべているか」といったことが気になるもの。
保護者の話にしっかりと耳を傾け、その気持ちに応える懇談会になれば、満足感につながるでしょう。
そのほか、こんなアイデアもあります。
今回は、年度初めの懇談会を中心に、基本的なことを取り上げてきました。
最後に、いつでも使える懇談会アイデアを紹介します。
クラス役員を決めるなら・・・
年度初めの懇談会でクラス役員を決める園もあるかと思います。
当日、急に決めようとしても難しいかもしれません。日ごろの保護者とのやり取りのなかで、役員をしてくれそうな雰囲気の人がいれば気にとめておいたり、役員の楽しみやよい点を経験者に話してもらったりするとよいですね。
保護者の関心事を知りたいなら・・・
保護者にとって、2学期、3学期は年度初めとは異なる様々な不安が生じるとき。それらを把握するため、あらかじめアンケートを取って懇談会にのぞむのもよいですね。
ただし、園やクラスにまだ慣れていない年度初めの懇談会では、必要ないでしょう。
保護者同士の交流をの機会をつくるなら・・・
保護者に、自己紹介ではなく「他己紹介」をしてもらうのもおもしろいでしょう。
2人1組になって短時間会話をした後、それぞれ相手のことを出席者の前で紹介してもらいます。
互いに名前を覚え、印象に残るので、コミュニケーションの助けとなります。