任意の予防接種はしなくていいんですよね?という保護者の消極的な理由を受け止めてみましょう
おたふく風邪やインフルエンザ、ロタウイルスなどの予防接種は任意ですね。
任意接種のワクチンは高価であることも多く、必ず受けなくてもよいのならば、支出を減らすという意味でも、保護者が任意の予防接種に対して積極的になることも理解できることではあります。
任意という言葉が使われていることから、受けなくてもよいということは園からは伝えないようにし、予防接種のメリットを簡単でよいので伝えましょう。
また、予防接種に対する理解の程度により、予防接種を体に悪いものとして考えている保護者も少なくありません。
予防接種に関する詳しい情報は、保護者から病院や保健所などに尋ねてもらうようにし、園では簡単に説明ができるようにしておくとよいでしょう。
予防接種の意味やメリットを簡単に説明する
予防接種のワクチンは、かかると症状が重くなるものや、集団感染する恐れのある感染症について、その細菌やウイルスを弱毒化したり、病原体の一部を使ってつくったものです。
ワクチンを接種することで、抗体という病原体と戦う物質が体内につくられ、これにより万が一、感染したときにも、その症状を軽くすることができます。
ここで気をつけたいことは、予防接種を受けたら、感染しないということではないということです。
しかし、感染しても、その症状を軽く済ますことができるというのは、大きなメリットであるといえます。
予防接種に伴う副作用
予防接種に伴う副作用を心配している保護者に対しては、実際に罹患したときの合併症よりも頻度や重症度よりも低くなるといわれていることを伝えましょう。
病気になって登園できなくなったときの機会損失を計算してみる
任意の予防接種のウイルスの中には、実際に病気になると、子どもが登園ができなくなるものも多くあります。
子どもが登園できなくなると仕事を休まざるを得なくなったり、看護に時間がとられたりする等、保護者の生活にも大きな影響を及ぼすことになります。
あらかじめ予防接種を受けておけば、病気になることを完全に防ぐことはできないものの、罹ったとしても軽い症状で済むことも多く、その分、保護者の負担を減らすことができることを説明し、保護者の共感を引き出すことができればしめたものです。